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ぼ ち ぼ ち

キュートなえくぼに恋してる

go west  夢の楽園へ

  前から読みたくて仕方がなかった本、『ジャニーズと日本』(矢野利行裕著 講談社現代新書)を読むことが出来ました。この本はジャニーさんがアメリカの文化をアメリカの考え方を戦後の日本にもたらした、教育した、という軸を持ちながら歴代のジャニーズのグループの音楽をわかりやすく説明している本です。音楽に疎い私でも比較的わかりやすくて詠みやすく、何より読んでいて楽しい本でした。

 で、この本に出て来た「ゴー・ウエスト」の物語がとくに私にとって非常に興味深く面白かったのでブログにまとめたいなあ…というわけで久しぶりに文字をポチポチ打つことにしました。

 

 

「ゴー・ウエスト」に含まれる意味

『ジャニーズと日本』を読んでいるとディスコの文化的な役割を説明する中で、「ゴー・ウエスト」という言葉には自由で平等なユートピアを求めるという意味合いがあると書かれていました。ここではないどこかを、現実の抑圧的な日常からの解放を、希求するという意味合いが込められた合言葉なのです。1979年に発表されたヴィレッジ・ピープルというディスコグループが「ゴー・ウエスト」という曲を出していることの説明で、

 ゴールドラッシュ時の西部開拓民の合言葉を流用して、「西海岸のサンフランシスコを目指そう」と歌ったものだ。

と書かれていました。ディスコは日常で抑圧されたゲイピープルが「ここではないどこか」を求めて社交場として機能していたものでした。ディスコは辛い現実、日常からほんの少しの間解放され、音楽や歌や笑いに身をゆだね触れることで明日への活力を持つはたらきをしていました。つまり、ディスコという空間は非日常的な空間だったのです。そして、ジャニーさんは日常から解き放たれ、自由で平等で開放的な世界を日本に提供しようと「ゴー・ウエスト」したのだということが書かれていました。

ユートピア、解放、平等、民主的、そのような世界を希求するという意味が込められた「ゴー・ウエスト」。その言葉はジャニーズWESTにも受け継がれているというのがこの本で書かれていたことでした。

 現在のジャニーズにおいて、「ゴー・ウエスト」という言葉を冠した作品を出しているのは、関西ジャニーズjr.出身者で構成された、その名もジャニーズWESTというグループである。(略)

 二〇一五年に発売されたジャニーズWESTの初アルバムは、その名も『go WEST よーいドン!』だ。

 

 

for now and forever の歌詞の中の「go west」

『ジャニーズと日本』を読んで、「ゴー・ウエスト」に含まれた意味を踏まえながらジャニーズWESTのファーストアルバムのタイトルに「go WEST」の文字があることを思うと鳥肌が立ちました。ファーストアルバムに「ゴー・ウエスト」と銘打つことの意味というか、WESTの方向性というか、そういったものを感じたからです。

そして、「ゴー・ウエスト」という言葉はファーストアルバムのタイトルだけではありません。ジャニーズWESTの「for now and forever」という曲の歌詞にも「go west」という言葉が入っています。

「同じ想いを胸に 同じ場所へと共に GO WEST GO WEST」

「強い風が吹いても 厚い雲かかっても GO WEST  いつも 同じ距離で輝いて 同じ夢を見て 歌を歌っていよう」

「まだ知らない明日へ まだ知らない世界へ GO WEST GO WEST」

「喜び分け合って 悲しみ乗り越えて GO WEST いつも 僕に出来ることがある 君の側にいる どんな未来が来ても」

「GO WEST」が使われているサビの部分の歌詞を抜き出してみました。そうです、「GO WEST」という言葉はこの歌のサビ部分で使われ何度も繰り返し「ゴー・ウエスト」と歌われるのです。この歌詞に出てくる「GO WEST」は『ジャニーズと日本』で書かれていた「ゴー・ウエスト」の意味を持った言葉だととらえることが出来ると思います。

「GO WEST」という単語が使われた歌がもう一つあります。ジャニーズWESTのメンバーがjr.時代から歌っていた「LET’S GO WEST KANSAI」という曲です。この歌は関西においでやという歌なので私はてっきりジャニーズWESTが出した「go WEST よーいドン!」の「go WEST」も関西においでやの意味で今までとらえていました。もちろん関西においでやという意味もあるでしょう。そこにプラスしてユートピアな世界を夢見るという意味合いが含まれていることの驚きと新たな面白さを感じました。

 

 

 

一緒に夢を見るというスタンス

私のイメージなのですが、WESTは、逢いたくなったらいつでも来てな!ほんでまた明日から一緒に頑張ろうな!辛いこととかあってちょっと息抜きしたくなったらまた逢いにきてや、いつでも近くにおるでっていうスタンスでいてくれるイメージがあって、それが

現実の社会生活に少し疲れたとき、音楽やダンスや笑いに触れることで明日への活力を取り戻そうとする

というはたらきをするディスコ(=非現実的な空間)とだぶってみえました。ジャニーズWESTが作りだす空間は私たちファンにとってユートピアな世界です。ジャニーズWESTのコンサートに行くと、一緒にこの空間を作っているという感覚を覚えます。今まで見たこともない素敵な景色をジャニーズWESTとスタッフとファンと、会場全体で作っているという感じにさせられるのです。ジャニーズWESTユートピアな空間を作り出してくれる存在であり、自由で平等で解放的なユートピアを目指して一緒に手を引いて進んでくれる存在でもあるようなそんな気がします。

 

WESTERN PARADE

(これは少し話がそれるかな…とも思ったのですが)

「ゴー・ウエスト」とアメリカの人々が目指した自由で平等な土地はアメリカ西海岸でした。アメリカ西海岸は自由で平等な独特の解放感があったそうです。(そして、その西海岸にジャニーさんも育ち自由と平等の空気を吸っていたそうです。)

WESTERN=アメリカ西海岸であり、アメリカ西海岸=みんなが目指した夢の地です。この歌はそんな開放的な場所にWESTがたどり着いたという歌になっていると言えます。

この歌は、「夢を叶えるために 旅に出よう、派手なパレードで 七つの海を渡り 辿り着いた 夢の楽園」というフレーズから始まります。

(この曲の始まりの音がディズニーのパレードのような音だなあと思っています)

夢の楽園、それはユートピアな世界と言い換えることが出来るだろうと思います。七つの海、つまり世界中を旅して辿り着いた楽園。日本の地名がたくさん入っているのはいつかジャニーズWESTがもっともっと前に進んで大きくなってジャニーズWESTという名を轟かせている様子が浮かびます。(パレードということもあって凱旋している様子なんかも想像してみたり)

 

 

夢の楽園

ここまで見てきて、私はジャニーズWESTに新たなイメージを持ちました。デビュー一年目から持っていたイメージは、七色の虹、大きな夢、てっぺんというキーワードから連想されるイメージです。『ジャニーズと日本』を読んで、日常から離れてユートピアな世界へ一緒に連れて行ってくれるというイメージが加わりました。ファーストアルバムで「ゴー・ウエスト」と明言したジャニーズWESTは、夢の楽園を目指して一緒に前に進んでいくということを、そのような景色を見せてくれるともうすでに教えてくれていたのかもしれないなと思ったりしています。

これからもジャニーズWESTに夢を見せてもらいたいなあと、見せてもらえるという確信はここから来ていたのかもしれないなと、WESTに夢を見ることができる理由の一つがなんとなくわかったようなそんな気がしています。