ぼ ち ぼ ち

キュートなえくぼに恋してる

『武道館』を読んで 〜アイドルになることを選択した彼を見続けたい〜

やっとやっと前から気になっていた朝井リョウさんの『武道館』を読みました。

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読み始めて、実在のアイドルとところどころかぶるところがあって、小説として作品として読むのではなく、どうしても実在のアイドルや私が好きなアイドルとリンクさせながら読んでしまう部分が多かったので(中盤グッと物語の中のアイドルにグッと引き寄せられ重ね合わせずに読んだ部分もありましたが)今回書く文章はこの本自体の感想というより、この本を読んで思いを巡らせたことを文章にしておきたいなと思います。

 

それは、矛盾すべき二つの自分が、どちらも本当の自分だと知っているからだ。歌って踊ることが好きな自分も、好きな人がいてその人の体に触れることが好きな自分も、どちらも本当の自分だということを知っている。

(中略)目の前の記事に写っている、大地と体を寄せ合っている自分と、今、事務所の会議室に座っている自分は、全く矛盾していない。

これは『武道館』p281に書かれた主人公の心情なのですが、この文章を読んだときに思い出した事があって。(それが前に書いたアイドルしげおかくんの話なのですが)

su-aiueo.hatenablog.com

重岡大毅さんっていう大きな箱があって、そこからアイドルをしている時のしげおかくんが引き出されたり、プライベートでは普段の重岡君が引き出されたりする感じ。」って書いたところ。

重岡大毅という一人の人間の中に、しげおかくんというアイドルの部分と重岡君という普段のプライベートな部分が共存してて。アイドルとプライベートのどちらかが偽物、本物というわけではなくどちらも重岡大毅さんで、私たちが見えるのはアイドルなしげおかくんだけど、そのしげおかくんを作っているのは普段の重岡君で。

例えば、プライベートの時でもMCの時に話せることはないかと探していたり、ファンに向けられた言葉は、普段、生活する中でしげおかくんが考えたこと、感じた事が表れたしげおかくん自身が紡ぐしげおかくんの言葉になってると感じられたり。

普段のプライベートとお仕事を切り離す事なんて出来ないし、両方が共存し合って重岡大毅さんっていう一人の人間なんだろうなって。

私たちファンからすればプライベートなんて分からないし、アイドルをしているしげおかくんの姿しか見たことないし、 しげおかくん自身がオフの時と全くちがうって言うぐらいだし、知ろうとすればするほどしげおかくんがよく分からなかったりするけれど、しげおかくんにとってみれば、すべて同じ重岡大毅という一人の人間なんだなあと改めて感じました。

 

ただ 歌が好き

ただ 踊るのが好き

それだけ だった

君に 見ていて ほしかった

何が あっても 変わらない夢

私 アイドルに なりたいの

これは小説中に出てくる主人公の所属するアイドルグループのデビュー曲なのですが、このフレーズが大好きで読むたびに胸が熱くなって。

 

私がしげおかくんを見続けたい、応援したいと最初に思ったのはどうしてだったのかなと振り返った時に真っ先に浮かんだのが、笑顔で歌って踊ってる姿で。好きになった理由、応援したくなった理由は色々あるけれど、シンプルにただこの人がステージでスポットライトを浴びながら歌って踊る姿を見ていたいから。この間コンサート*1で半年ぶりぐらいに、踊って歌ってキラキラ輝く姿を自分の目で見ることが出来て、その時にこの姿を見たくて私はコンサートに行きたいんだなって実感しました。(もちろんファンサとかいいなって、してもらっている人をみていいなって思うこともあるけれど、でも何よりステージ上で歌って踊る姿を見せてもらえることが一番の幸せかなって)

 

最近しげおかくんの10000字インタビュー*2を読み返していて、小説中の歌の歌詞(ただ歌が好き ただ踊るのが好き の部分)とふと重ね合わせたところがあって。

カッコいい人もいっぱいおったし、俺はダンス未経験やったし、どう思ってたんやろ……。あ、でも、なんで選ばれたんかって考えたことあるんですよ、最近。たぶん、俺、踊ってるときに笑ってたからやって。計算で笑ってたわけじゃなくて楽しかったんです、踊るのが。みんな必死でやってたんで表情が硬いでしょ?俺は笑ってたんで、それがジャニーさんの目に留まったんかなって。なんか、”あ、これ楽しい”って直観的に感じたんですよね。探していたものを見つけたっていうか

―――探してたもの?

当時、ゲームにすっごいハマってたんですけど、これちょっとちがうよなみたいなこと感じてて。流されて、流されて、学校生活を送ってここまできて。自分で決めたこともほとんどなくて、何かに真剣に打ち込むこともなくダラダラと日々を過ごしてて。だから、どっかで探してたんだと思うんです。燃えられるものを。オーディションの日、”あ、これだ!”って

ジャニーズに入るまでの生き方は汚点だったとしげおかくんは自身を振り返っています。

僕、ジャニーズに入るまでの生き方、汚点なんですよね。周囲に流されて、夢も目標もなく、本当の仲間と高め合う喜びも知らず、一生懸命になることもカッコ悪いと思ってた。がんばれば誰かを笑顔にすることができることも知らなかった。ジャニーズに入って、おおげさに聞こえるかもしれないですけど、人生のすべてを学んだというか、いろんなことに気づかせてもらった。いろんなことって言葉じゃ足りないくらい、たくさんのことを

ジャニーズに入るまで、周りに流されて自分で選択し判断することもなく、夢も目標もなかった男の子が、オーディションを受けたその日に踊りという自分が熱くなれるものを見つけ、アイドルになることを選択するんですよね。

『武道館』の中に出てくる主人公含めたアイドルをしている子たちも選択をします。(選択という言葉はこの小説のキーワードでもあります) 小説を読みながら、しげおかくんも今までに幾度となく選択し判断してきたんだろうなあと。

そしてアイドルとしてアイドルになるためにしげおかくんはジャニーズに人生も青春も捧げてきたと言うのです。

―――悩んでいた期間、やめたいとは思わなかった?

一回も思わなかったです。一回も。絶対、やめないって思ってましたから。僕、捧げてきたんで、ジャニーズに。人生も、青春っていう青春も全部。ほかの道なんて存在しなかったし、この世界がなくなることが怖かったんで

アイドルとして、さらにアイドルになるために日々前を向いてひたむきに努力する彼を、彼らを、アイドルとして私たちの前に姿を見せてくれる彼らをただまっすぐに見続けたい。精一杯アイドルとしてステージに立つ姿を客席からみていたい。アイドルとして、アイドルになることを選択し、歌い踊る彼らを。彼らの今を。

―――7人で今を生きるんだ。

はい。もちろん、先を考えて今動くこともある。でも結局、未来のためには今がんばらなくちゃいけない。人は変われるから、過去をずっと後悔してたって未来は変わらない。かなわないかもしれないって未来に不安になってもしょうがない。未来を変えるために大切なのは今だから。俺は俺が今できることをやるだけです。

ここ数日いろいろあって、事務所の裏側を見ちゃう度に分かっていてもズドンと落とされるけど(正直なんなのもう!ってなっちゃうけど)。ふと、ジャニーズがつぶれたら壊れたらどうしようって勝手に思っちゃうこともあるけど(ホントに根拠のない不安であれだけど)。

でもジャニーズのおかげで今のしげおかくんを見ることができるから、ジャニーズに入って言葉にできないほどたくさんのことを学んだって言うしげおかくんが、ジャニーズに入って変れたというしげおかくんが、どうかジャニーズに入ってアイドルになる選択は正しい選択だったと何十年後も思えるように(と思うのは私のエゴなんかなあ…)

 だからどうか彼ら所属するジャニーズが、ジャニーズという世界が壊れませんように

*1:ジャニーズWEST CONCERT TOUR 2016 ラッキィィィィィィィ7 

*2:Myojo 2015年2月号